「大事故のアイドル」に家族がかけた意外な言葉 病室にかけつけて…「絶望」から救った言葉の力

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再び目覚めて、しばらくすると、主治医の先生からケガの詳しい説明がありました。

眼瞼裂傷→顔は軽いケガでしたが、瞼を少し縫いました。

頭部挫創→大ケガではなかったけれど頭も打っていました。

骨折(脚、肋骨、胸椎、腰椎の4カ所)

そして、このときに、

脊髄損傷

ということも言われました。ただ、詳しい説明はなくて「脊髄を損傷しているから、今は脚の感覚がなくなっています」という話でした。

一生歩けない身体に…「脊髄損傷」と宣告されて

私自身、「脊髄損傷」という言葉は「どこかで聞いたかな?」みたいな感じで、きちんとした意味がわかっていませんでした。

「脚はいつ戻りますか?」素直な気持ちで先生に聞きました。

「人によって個人差があるからなんとも言えないけど、リハビリを続けていれば感覚が戻る可能性もあるから」

この段階で真実を告げるには時期尚早だし、だからといってうそをつくわけにもいかない。おそらく先生は、できる精一杯の説明をしてくださったのだと思います。

でも、私はまさか「一生歩けない身体になってしまった」なんて夢にも思っていなくて、「だったら遅くとも3カ月ぐらいかな?」と軽く考えていました。

あまり深刻には受け止めていなかったのは、手(上半身)が今まで通り普通に動いていたこともあったからだと思います。

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