マギー学長:まずは「安全」であり、「高速インターネットへのアクセスが完備」しており、「深い文化を持つ都市」であることです。
世界80カ国から学生が集まっているので、その学生たちがインターンシップをする企業が豊富にあり、社会問題の解決に地元企業やNGO、政府などとともに取り組む「プロジェクト参画の機会」があることも大切です。
また、ミネルバ大学の長期的な活動への支援を、生徒たちへの奨学金を含めコミットしてくれる環境であることも大切です。
150名規模の学生が同時に長期間、宿泊する寮施設も必要となります。今後、学生の数が増えれば、その収容数はさらに増えていくことでしょう。
「Netflix」や「孫正義氏の財団」もサポートを提供
ムーギー:ミネルバ大学における教育の特徴として、「各拠点都市で企業や非営利組織等と組んで、学生たちが実際にグローバルイシューを解決するプロジェクト参加型の学習」という点を挙げておられます。
その都市で解決すべきチャレンジングな課題が多いほど、ミネルバ大学が新たに拠点を設ける可能性が高まるということですね。
どのような組織がこのようなサポートを提供していますか?
マギー学長:企業や個人が多いですね。Netflixや、TikTokのバイトダンスの創業家、韓国のKakaoTalkなどが、われわれのミッションに共感し、サポートを提供してくれています。ラリー・サマーズ元アメリカ財務長官もミネルバ大学の支援者のひとりです。
日本では孫正義氏の財団も、われわれの学生がAIについて学び実践する場をご提供くださることをはじめ、さまざまなサポートを提供してくださっています。
ムーギー:支援者もそうそうたる方々ですね。
実際のところ、ミネルバ大学は「国際的・学際的な教育イノベーション」で知られているので、貴校に来てほしいと思っている国や都市は、たくさんあると思います。
マギー学長:多くの都市が関心を示してくれており、私たちも今後、さらに拠点を増やそうとしていますが、急いではいません。非常にセレクティブに慎重に判断しています。
たとえば、大きな支援パッケージで誘致に乗り出してくれる都市もありますが、「安全面」での懸念や「学生たちが文化的に深い造詣を得られる可能性」という観点から、見送ったこともあります。
ムーギー:その点、日本は非常に安全ですし、なかでも京都は極めて安全です。実は、京都は学生人口の比率が日本一高く、海外留学生も多くて、誘致にも積極的なんですよ。学生さんたちが吸収できる文化的側面も世界トップクラスです。
近年、岩手県がイギリスの名門ハロウインターナショナルスクールを誘致しましたが、もし1000年都市の京都に「グローバル×イノベーション」で知られるミネルバが拠点を設けてくれたら、どれほどエキサイティングでしょう。
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