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ライフ #おとなたちには、わからない

「恵まれてるね」の偏見に苦しむ帰国子女の苦悩 華やかさの裏側にある苦しみは理解されない

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  • 大塚 玲子 ノンフィクションライター
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私の友達のなかには現地校に行った人も多いんですが、1人は突然ある国の現地校に入れられて、その地域の公用語はフランス語。授業についていくのに必死で、ご両親も心配して『ご飯食べなさい』と言うんだけれど、『ほっといて』といって、朝から晩までひたすら勉強していたそうです。別の友達は日本語も中途半端で、日本社会にもなじめなず、結局別の国へ行くことになって。いろんな痛みを抱えている子も、本当にたくさんいます」

自分が大人になって気づいたこと

大人になって気づいたことも、いろいろあるといいます。

「自分も親になって子どもを見ていると、『自分の環境は特殊だったんだな』って思います。たぶん、うちの親は私に最善のものを提供したと思っていると思うんですよね。実際、限られたなかで最善のものを、すごく考えて用意してくれたんだろうし。でも『それが子どもが望むものと合致しないこともあるんだ』っていうことを、すごく思うんです」

とても、真実だと感じます。だからといってもちろん、親が「これでいいだろ」とハンパに開き直ってしまうのは違うのですが、内心「ごめんよ」と思いながらも、最善を提供することはできるはず。子どもにその思いが届くかどうかは、わからないのですが。

「いまでは『貴重な経験をさせてもらえたな』って本当に感謝しているんですけれど。どうして今回取材を受けようかと思ったかというと、その一見華々しい世界の裏側には、努力とか長い道のりとか、見えないものがあることを、ちょっとでも知ってもらえたらなって思ったんです」

百合さんを含むたくさんの帰国子女たちが、水面下で繰り広げる多大なる奮闘を、ここに少しでも伝えられていますように。

本連載では、いろいろな形の家族や環境で育った子どもの立場の方のお話をお待ちしております。周囲から「かわいそう」または「幸せそう」と思われていたけれど、実際は異なる思いを抱いていたという方。おおまかな内容を、こちらのフォームよりご連絡ください。

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