エリートたちの恋愛・結婚・離婚事情 結婚も速いが、離婚も速い

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グローバル化の進展により、国の枠を超えて活躍する「グローバルエリート」が生まれている。しかし、そのリアルな姿はなかなか伝わってこない。グローバルエリートたちは何を考え、何に悩み、どんな日々を送っているのか? 日本生まれの韓国人であり、国際金融マンとして、シンガポール、香港、欧州を舞台に活動する著者が、経済、ビジネス、キャリア、そして、身近な生活ネタを縦横無尽につづる。
バレンタインデーそっちのけで働くグローバルエリート。激務のさなかにどこで伴侶を見つけるのか(Yumeto Yamazaki/アフロ)

「えっ、もうあいつ離婚したん? 4カ月前にお祝儀あげたばっかりやのに……」

外資金融の世界では結婚も速いが離婚も速い。そして産業ごと(投資銀行、バイサイド公開株運用、プライベートエクイティ)に恋愛や結婚のパターンに一定の特徴があるため、今回はバレンタインも近づいているということで余興がてら、グローバルエリートの結婚・恋愛事情について紹介したい。

まず投資銀行時代の同僚を見て感心するのは、結構20代前半でとっとと結婚する人が多かったことだ。やはりM&Aを仕事にしているだけあって、“合併すること”に高い関心があるのか、はたまた激務のさなか、“癒やし”を人一倍求めているのか、それとも給料が高いので早々に好みの女性と巡り合えたからなのか……は知らないが、ともかく20代前半で速くも結婚した同僚が多い。ちなみにそんな彼らは、私の周囲に関して言えば意外と離婚率は低く、幸い“会社分割”の業務は結婚生活には影響を与えていないようだ。

気になる結婚相手だが、まず学生時代からの恋人とゴールイン、というケースが比較的多い。これは激務で新しい出会いに恵まれる機会も少なければ、相手を理解するためにじっくり時間を使うこともできないため、昔からの気心知れたパートナーに対し、そこらへんの合コンで知り合った女の子が挑戦できない“参入障壁”が築かれていることが挙げられる(もちろん、そこらへんの合コンから幸せな結婚をした人もいるので一般化はできないが)。

また社会に出たら、給料や社会的ステータスの上昇により突然、学生時代は見向きもしてくれなかった美人の態度が親切になるので、人間不信になり女性に心を開くことが難しくなるケースが存在する。いわゆる結婚市場のエリートである彼らの脳裏に「自分を好きなのではなく、自分の生涯賃金と生命保険金にかけられる額を愛しているのではないか」という心配が頭をもたげてくるのだ。

そして、自分がオタク、ガリ勉とののしられ、女性に見向きもされなかった開成高校および東大の少林寺拳法部時代から慕ってくれた、姉妹校のチアリーディング部の補欠選手だった彼女以外には信用できない、となるのである。

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