また、“激務の合間に会える女性が会社の中にしかいなかった”ということでバンカー同士の結婚も数多く見てきた。
たとえば4年目でアソシエイトになった女性の先輩バンカーが、将来有望で“最低エグゼクティブ・ディレクターくらいまでは生き残りそうな若手の有望株アナリストを捕まえてうまいこと結婚に持ち込む”ような事例である。そうすることで 本人は寿退社を実現して朝9時から夜3時までの過酷な激務から解放され、また“放っておいてもエグゼクティブ・ディレクター、下手したらマネジング・ディレクター”になりそうな有望株を、彼の給料が本格的に上がってマセラッティを購入し、世の女性が殺到する前に、青田刈りできるのである。
これは女性バンカーにとって、多少高めのベースサラリーやボーナスよりよっぽど大きな経済リターンとなるので、こんなことを書くとまたしても炎上しそうだが、30歳前後の女性バンカーの皆さんにはぜひ社内有望株の物色をお勧めしたい。
合コンでの振る舞いには十分注意を
なお仕事の虫であった私はほぼ参加したことないのだが、聞くところによると、外資金融や外資コンサル社員限定の、モデルやCAを呼んだコンパが夜な夜な開催されるという。寒い若手アソシエイトの中には、自身の激務を自慢し(実は下作業のデータインプットやパワーポイント修正をしているだけなくせに)、「ごめん、今から会社帰らなきゃ」と白々しく言ったり、わざと1時間開始時刻に遅れてくるけしからん輩もいる。
このような木枯らし程度の寒さであれば笑い飛ばせるのだが、最悪のケースは、幹事の顔を立てたり上司や取引先に花を持たせることを忘れ、あろうことか全力で一番人気の女性にビッドして“ディールエクセキューション”に成功し、その場を凍りつかせるバカ者である。
金融業界は狭いうえ、こういう“業界の人々”としょっちゅうコンパに繰り出す女性陣の世界も狭いため、早晩同僚や上司にあなたの寒い悪行は知れ渡る。ビジネス界でレピュテーションが大切なのと同様、このような寒い評判はすぐ業界コミュニティを駆け巡るので気をつけなければならない。ビジネス同様、合コンの場でも後で周りにネガティブなことを言われないよう、誰に対しても努めて腰は低く、丁寧に接しなければならないのだ。
さて、職業柄、いわゆる“条件のいい男たち”との出会いを求める女性の皆さんから紹介要請を受けてきたのだが(ちなみについ先日も一回しか会ったことのない30歳目前の女性バンカーから、私はフランスにいるというのに結婚相手の紹介をお願いされたところである)、男性側も女性を見る目が年々変わってくるのでその実態を紹介しよう。
まず社会人デビュー当時の20代前半は学生のノリを引きずっており、端的に言えばいまだアホなため、外見上の好みだけでほぼ100%相手が決まっている(幸いなことに、人によって信じられないほど“好み”の多様性があるので、友人間の不毛な争いは避けられる。この点は、自然界のダイバーシティを残そうとする仕組みに感謝しなければならない)。
そんな彼らも恋愛経験を積み、給料も上がり、さまざまな女性が言い寄ってくる20代後半になると、今度は“遊び慣れていない誠実な人”を恋愛および結婚のパートナーに求めるようになるのだ。
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