織田信長や明治天皇も切り取ったという伝説の香木【蘭奢待】1000年の時を経て蘇った"驚きの香り"

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
1000年の時を経て再現された伝説の香木「蘭奢待」の意外な香りとは(写真:edonoyama/PIXTA)
足利義政に織田信長、明治天皇……。歴史好きならこの並びにピンとくる人も多いのではないでしょうか。そう、これらはいずれも奈良の正倉院に収蔵されている天下の名香「蘭奢待」を切り取った面々ですが、いったいどんな香りだったのか気になるところです。
そこで本稿では、現代の技術者たちが、小さなカケラの成分から再現に成功したという「伝説の香木」の意外な香りについて、近畿大学教授・財満信宏氏の著書『香りをかぐという最強の健康法』から、一部を抜粋・編集してお届けします。

歴史を彩った日本の「香文化」

仏教には、「亡くなった人はあの世で香りを食べる」という「香食(こうじき)」という概念があります。

浄土教の経典である『阿弥陀経』には、極楽浄土の鳥や樹木などから様々な香りが発せられ、その香りを、仏様や人々が「食事」として摂取するという描写があるそうです。

香りからも味を感じる「口中香」の話ともつながる気がして、なんだか面白いですよね。

仏教における香食は、単に腹を満たす食事という意味合いではなく、香りを心身に取り込むことで、精神を浄化するという深い意味を持っています。
そこで、ここでは、仏教から根付いたといわれる、日本における香りの歴史を紐解いてみましょう。

次ページ「香りの文化」が始まった飛鳥時代
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事