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消費者の「最後の楽園」だったのに自滅した…「どさくさ値上げ」に「リベンジ値上げ」が横行する<デフレではない日本>【第5回】

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インバウンド向け料金は値上げが進む(写真:Bloomberg)

日本は長い間、デフレに悩まされてきた、と言われてきた。ほかの国々では、「ちゃんと」インフレになり、価格が上昇し続けるのに、日本だけが価格が上がらない、「ダメな」デフレ経済であるとされてきた。

しかし、それが突然、コロナショックをきっかけに世界中がインフレに包まれると、世界のインフレが鎮静化し始めた後も、日本だけはインフレが継続し、2025年には、ある意味、先進国の中で唯一のインフレ経済社会となった。

なぜ?

日本経済は、ついに目覚め、成長経済へテイクオフしたのだろうか?

そんなわけない。

では、いったい何が起きたのか?

日本経済が目覚めたわけではない。ただ、日本企業が目覚めてしまった、だけのことだ。

日本企業は何に目覚めたのか?

消費者からぼったくること、である。

これまで日本だけがインフレにならなかった理由

ついに、日本企業もぼったくりに目覚め、世界のラストリゾート、最後の楽園、良心的な日本社会もついに、ぼったくり経済という、先進成熟欧米経済の仲間入りをしてしまったのである。

良心的だった日本企業も、追い詰められて、ついにラストリゾート、「ぼったくり」に訴えざるを得なくなってしまったのである。

なぜ、日本だけがインフレにならなかったのか?

日本企業が、価格支配力を失っていたからである。つまり、消費者との力関係で、消費者からむしり取る価格を設定できなかったから、安易な値上げができなかったのである。

なぜ、価格支配力を失っていたのか?

ここが問題である。

仮説1 同一業界における企業数が多すぎて、過当競争になっていたから、価格競争が激しすぎた。

仮説2 消費者の目が厳しすぎた。

仮説3 デフレ経済だったから。

次ページ3つの仮説、どれが妥当なのか?
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