現金にも「マイナス金利」が付く時、貨幣は死ぬ。そして人類史上最悪の恐慌が訪れる…「物価の権威」渡辺努氏の最終講義に徹底反論・番外編①
渡辺努先生は、貨幣を殺そうとしている。
すなわち、彼は、現金もマイナス金利とすることができるようにしようとしている。しかし、それは貨幣を殺し、経済を破壊する。私はそう考える。
渡辺先生への最大の反論は、決して金利をマイナスにしてはいけない、ということだ。
彼の主張は、金融政策において最も重要なことは、マネーの金利をマイナスにもできるようにすること、ゼロ金利制約を金融からとっぱらうことである。
そして、その最後の難関は現金である。
異次元緩和の敗因=現金?
つまり、マネーという貨幣の半分に関する金利である超短期金融市場の金利(翌日物コールレート)、中央銀行預け金(日銀当座預金への付利)、これらをマイナスにすることは実現したが、現金が、マイナス金利包囲網から抜け落ちていたために、マイナス金利政策、異次元緩和政策は失敗した。
したがって、金融政策の未来は、現金の金利をマイナスにすることで一気に開ける、ゼロ金利を挟んだ非対称性が解消され、金融、経済における最大の歪みが解消される、そのように渡辺先生は考え、強く主張している。
しかし、これは、経済を破壊する最大の犯罪である。異次元緩和の比ではない。
なぜなら、それは貨幣を殺すことになるからである。



















無料会員登録はこちら
ログインはこちら