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〈2カ月で約3倍〉東洋エンジニアリングの株価が急騰、「レアアース銘柄」として先行する期待と現実

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東洋エンジニアリング
総合エンジニアリング業界「御三家」の一角を占める東洋エンジニアリング(記者撮影)

総合エンジニアリング大手である東洋エンジニアリングの株価が約10年ぶりの高値圏にある。

今年の6月まで600~700円台で推移していた株価は7月に入って上昇に転じ、8月18日には一時2022円をつけた。TOPIX(東証株価指数)はこの2カ月で10%程度の上昇であるのに対し、東洋エンジの株価は約3倍という急騰ぶりだ。長年、低迷していたPBR(株価純資産倍率)も1倍超となった。

東洋エンジは、化学肥料や石油精製の工場、発電所など多岐にわたるプラントの設計や機材の調達、建設工事を行うEPC(設計・調達・建設)事業を主軸としている。三井化学の工務部門が分離独立した経緯から、肥料・石油化学プラントに強みを持つ。

業界最大手の日揮ホールディングス(HD)を筆頭に、三菱系の千代田化工建設、東洋エンジの3社が総合エンジニアリング業界の「御三家」だ。

東洋エンジニアリングの株価

BS-TBSの報道に抗議

株価急騰は東洋エンジが「レアアース銘柄」として投資家に認識されたことにあるとみられる。そのきっかけとなったのは、6月30日にBS-TBSで報道された「報道1930」のレアアース特集だった。

南鳥島周辺の排他的経済水域内の海底にはレアアース泥が存在している。番組では東洋エンジがその試験採掘に携わっていることが報道された。

しかし東洋エンジは、一部誤解を招く表現になっていたと主張する。7月4日に「BS-TBS 『報道1930』の報道内容について」と題するリリースを発表し、次のように抗議した。

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