クリス・パッテン氏「トランプはファシストだ」、ロシアの要求に沿ったウクライナ和平案の押し付けはやるべきではない
米大統領ドナルド・トランプが2期目の就任以来行った無謀な行動の中で、自らが「和平協定」と呼ぶものをウクライナに受け入れさせる試みほど危険なものはない。
ロシア・ウクライナ戦争終結に向けたトランプの当初の28項目からなる「計画」は、米特使で不動産開発業者のスティーブ・ウィトコフとロシアの国家ファンド責任者キリル・ドミトリエフが共同で起草したと報じられている。この「計画」は、ロシア大統領のウラジーミル・プーチンのあらゆる要求に屈服しており、クレムリンの要望リストのようだ。
ウクライナに領土の割譲を要求するのはおかしい
その後、アメリカのウクライナ交渉担当者は文書を「精緻化した」。トランプの親ロシア的提案をウクライナ大統領のウォロデミル・ゼレンスキーが受け入れなければ「必死に戦うしかない」と脅した発言は、ヨーロッパをはじめ世界中に警鐘を鳴らすような内容である。
合理的な観察者であれば誰にとっても、トランプのいわゆる計画が最初から成立しないことは明らかだった。ウクライナに対して、ロシアが現在占領している地域だけでなく、ウクライナが依然として支配している地域についてまでも領土の割譲を要求することは、法の支配、ルールに基づく国際秩序、そしてヨーロッパに対する露骨な侮蔑の表明であった。
この計画はまた、ウクライナの自衛能力を骨抜きにするものだった。元米NATO(北大西洋条約機構)大使カート・ボルカーが指摘したように、この「中途半端な」計画は「最初から失敗が約束されていた」のである。




















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