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〈キーマンに直撃〉HUMAN MADE創業者が経営を託した"ユニクロ出身CEO"の役割。成長の原動力は「奇をてらわず組織と仕組みを整えたこと」

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松沼礼(まつぬま・れい)/1978年生まれ。ユニクロのジャパンマーケティング統括部長などを経て、2021年にオツモ(現・HUMAN MADE)に入社、取締役COOに就任。22年に代表取締役社長COOとして経営全般と事業部門を管掌。24年から現職(撮影:梅谷秀司)

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11月27日に東証グロース市場に上場したHUMAN MADE(以下、ヒューマンメイド)。ファッションデザイナーのNIGO氏が2016年に創業、アメカジとストリート系のテイストを融合した同名のアパレルブランドを展開する。
ブランドの規模が拡大する過程で、NIGO氏が会社の経営を託したのが、かつてユニクロでTシャツ「UT」の事業責任者を務めた松沼礼氏だ。21年にヒューマンメイドに入社し、24年に代表取締役CEO兼COO(最高執行責任者)に就任した。
インバウンドを含めた海外向けの売上高が6割超を占める異色のアパレル企業は、上場を果たした先で、どう会社を成長させていくのか。松沼代表に聞いた。

NIGO氏との出会いはユニクロの仕事

――東証グロース市場に上場し、初値は公開価格(3130円)を上回る3440円を付けました。足元では4000円前後を推移しています。

上場した日は、こんなに人生で長い一日はなかった。安堵した部分は大きい。これから50年、100年と世界中の方に愛されるブランドにしたい。その目標のためには自分たちで経営しないといけない。選択肢は株式上場の一択だった。

上場後は投資家の方々から一定の評価をいただき、それだけ期待が表れていると思っている。より一層気を引き締めて、期待を超える経営をしていきたい。

――松沼さんが21年に経営に参画された時点で、創業者のNIGOさんとの間で上場については話していたのですか。

構想段階という意味では、そうですね。NIGOさんが上場を意識し始めた具体的なタイミングはわからないが、徐々に思いが強くなっていったのではないか。

――NIGOさんとはどんなきっかけで知り合ったのでしょうか。

私がユニクロのUT事業で責任者を務めていたときに、外部のクリエイティブ・ディレクターとして、4〜5年間一緒に仕事をした。当時から「いつか会社を一緒に経営してもらいたい」と思っていたみたいで、「経営に向いているのでは」と言っていただいたこともあった。正式に声を掛けられたのは、それから月日も経った20年頃だ。

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