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福島第一原発事故から15年。廃炉作業の何が進展し、何が困難なのか。うっすらと見え始めた廃炉の全貌とは

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廃炉に向けて作業が進められる福島第一原発。中央のクレーンの後ろが3号機、左端が2号機(代表撮影)
東日本大震災、そして東京電力・福島第一原子力発電所の事故からこの3月11日で15年が経過する。これまでにどのような作業の進展があり、何が課題となっているのか。東電が目指す2051年の廃炉完了は果たして可能なのか。“廃炉の今”を検証する。

2026年1月、東洋経済記者は、福島県大熊町と双葉町にまたがる福島第一原発を訪れた。原発事故から15年が経とうとする中、廃炉作業にはいくつもの進展が見られた。

原発事故当初、いち早くメルトダウン(炉心溶融)を引き起こした1号機では原子炉建屋の上部を覆う大型カバーの設置が1月19日に完了した。今後は大型カバーの内側で、使用済み核燃料プールに覆い被さっているがれきの撤去およびオペレーティングフロア(作業用フロア)の放射性物質の除染や遮蔽作業を実施。27年度にも使用済み核燃料の取り出しに着手する。

15年時点で見込んでいた当初の予定(=20年度)よりも7年遅れての着手となるが、重要な進展であることは間違いない。

遅れながらも進展する使用済み核燃料取り出し

使用済み核燃料の取り出しが重要なのは、原子炉建屋の上部にある燃料プールに入れたままではリスクがあるためだ。

原発事故時、使用済み核燃料は、原子炉格納容器内にあった核燃料よりも危険性が高いと一部の専門家の間で指摘されていた。というのも、使用済み核燃料プールは、原子炉格納容器とは異なり、放射性物質の閉じ込め機能が脆弱だからだ。

万が一にもプールが余震などで損壊して水が失われ、使用済み核燃料が大気中にむき出しになった場合、使用済み核燃料から大量の放射性物質が大気中に拡散しかねない。当時、政府では、最悪の場合には首都圏までもが避難エリアになりかねないとの極秘のシミュレーションが策定された。

原発事故当時、定期検査中だった4号機は炉心に核燃料はなく、メルトダウンは免れた。しかし、その使用済み核燃料は炉心から取り出したばかりで温度が高く、使用済み核燃料プールでの冷却継続が危ぶまれていた。

その後、急きょ手配したコンクリートポンプ車による使用済み核燃料プールへの注水作業が軌道に乗り、最悪の事態は免れた。14年12月には、4号機の使用済み核燃料1331体の取り出しが完了。安定冷却が可能な原発内の別のプールに移し替えられ、事なきを得た。

さらに事故から年月が経過し、プール内の使用済み核燃料の冷却は進み、リスクは当初よりも大きく減少した。

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