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ワールド鈴木社長を直撃、ジーンズ「ライトオン」をグループに加えた本当の理由とは?

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鈴木社長はこれまで培ってきたアパレルのノウハウの活用に自信をみせる(撮影:梅谷秀司)

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主に百貨店向けの「UNTITLED(アンタイトル)」や「TAKEO KIKUCHI(タケオキクチ)」、またショッピングセンターを中心に展開する「SHOO・LA・RUE(シューラルー)」など70近くの多様なブランドを展開する、アパレル大手のワールド。
最近はジーンズ専門店のライトオン、三菱商事ファッション(現エムシーファッション)をグループ傘下に迎えた。両社とも主力のブランド事業とは異なる業態だ。今後の戦略をどう考えているのか。鈴木信輝社長を直撃した。


――ライトオンや三菱商事ファッションをグループ傘下に入れました。2社は自社製造ではないアパレル企業で、ワールドと異なります。グループとして何を目指しているのか、全体像を教えてください。

この何年かは「ファッションエコシステム」という呼び方で戦略を進めている。もともとは物販のみだが、商品の企画から生産、販売、お客様が捨てるところまで、アパレルのバリューチェーンをすべてカバーしていくというのが基本的な考え方だ。

なぜそうするのか。当社の創業は卸売りで、卸の商流は専門店に卸して終わりだ。作り手と売り手が分かれていて、その間にはマージン(利幅)が発生していたり、機会ロスで商品が売れ残ったりしている。各工程の間に人が入れば入るほどロスが生まれる。

すべてのロスが悪いわけではないが、自分たちで一通りやることで、どこに無駄や課題があるかも見えるようになった。最近で言えば「販売した先のリユースにも価値がある」といった考え方もそうだ。ロスを価値に変えていく考え方の延長線上で動いている。

あらゆるブランドが同じことをしていた

――ワールドは自社のサプライチェーンを一気通貫化してきましたが、どのように戦略が変化してきたのでしょうか。

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