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ドナルド・トランプ「イラン戦争」決断の舞台裏。ネタニヤフが説き伏せ、ヴァンスがあおる…開戦は既定路線だった?

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イスラエルのネタニヤフ首相(左)と握手するアメリカのトランプ大統領(写真:Tierney L. Cross/The New York Times)

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イスラエルの首相ベンヤミン・ネタニヤフは2月11日午前、米大統領ドナルド・トランプを「戦争への道」にとどまらせる決意で、オーバルオフィス(大統領執務室)に入った。

アメリカとイスラエルは数週間にわたってイランへの軍事攻撃を秘密裏に協議してきたが、トランプ政権は足元で核開発計画の今後をめぐる交渉をイランと始めていた。ネタニヤフは何としても、アメリカの新たな外交努力によって戦争の計画が損なわれることがないようにしておきたかったのだ。

約3時間にわたり、両首脳は戦争の見通しを話し合った。話題は攻撃の日程にまで及んだ。

その数日後、トランプは外交ルートには懐疑的であることを明らかにし、イランとの交渉の歴史を、「延々と話し合うだけのもの」でしかなかったと突き放した。

報道陣から「イランの体制転換を望んでいるのか」と問われると、トランプは「起こりうるものとしてはそれが最善に思える」と答えた。

3月1日、イランのテヘランでアメリカ軍とイスラエル軍の協調空爆が行われた(写真:Arash Khamooshi/The New York Times)

その2週間後、トランプはアメリカを戦争へと導いた。イスラエルと連携した大規模な軍事爆撃を承認し、イランの最高指導者を速やかに殺害。軍事・核施設だけでなく民間施設も爆撃してイランを混乱に陥れ、中東各地に広がる戦火の引き金を引いた。トランプは、数週間に及ぶ可能性のある軍事攻撃を本格化させていく中でアメリカ側の死傷者も増えるだろう、と述べている。

アメリカの攻撃はネタニヤフにとっての勝利

トランプは、イラン政府とディール(取引)を成立させたいと言ったかと思えば、体制を転覆させたいとも言うなど、軍事行動への道のりは行ったり来たりしているように見えた。「いま戦争が必要な理由」を国民に納得させようとする努力はほとんど見られなかった。

しかし舞台裏では、戦争への動きは容赦なく進んでいた。ネタニヤフのようにイランの宗教指導体制に決定的な打撃を与えるようトランプを促す盟友や側近たちの後押しに加え、1月にベネズエラの指導者ニコラス・マドゥロを拘束・失脚させた軍事作戦の成功で深まった自信が、トランプを駆り立てた。

アメリカがイラン攻撃を決めたことは、何カ月もトランプに働きかけてきたネタニヤフにとっての勝利だった。2025年12月、フロリダ州にあるトランプの邸宅マール・ア・ラーゴで行われた会談でネタニヤフは、今後数カ月中にイスラエルがイランのミサイル施設を攻撃する許可をトランプに求めた。

2カ月後、ネタニヤフが手にしたのは、それ以上のものだった。アメリカが、イラン指導部を倒す戦争の「全面的なパートナー」となったからだ。

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