アメリカとイスラエルによるイラン攻撃から1週間が経過した。当初懸念された通り、原油を筆頭とする資源価格の騰勢が強まっており、原油価格は1バレル100ドルを突破している。
先週、「イラン攻撃で原油90ドル超なら『円安』需給が再来」で議論したように、このまま1バレル100ドル超の原油価格で推移した場合、日本の輸入金額は前年比で7兆円以上増えるというのが筆者試算である。ようやく円需給の「歪み」が修正され、需給に駆動された円安の憂いが収まっていたところ、また2022年や23年の状況に追い込まれてしまいそうな展開が懸念される。
過去1週間の為替市場に限って言えば、ドル一強が鮮明であった。
イラン攻撃直前の1年間(25年2月28日~26年2月26日)を振り返ると、ドルはすべての通貨(円に対してすらわずかに)下落している。しかし、イラン攻撃後の1週間(26年2月27日~26年3月6日)を見ると、ドルはカナダドル以外の全通貨に対して上昇している。

また、最強通貨として盤石の動意を示しつつあったスイスフランに対してすらドルは上昇している。
金急落と「有事のドル買い」は基軸通貨の再確認なのか
このほか、近年、基軸通貨ドルの代替として無国籍通貨である金を筆頭に貴金属の稀少性が注目されてきたが、イラン攻撃後の1週間(26年2月27日~26年3月6日)に着目すれば、対ドルで金は2%下落、パラジウムは9.1%下落、プラチナは9.2%下落、銀は9.9%下落と総崩れである。

戦争有事では図抜けた軍事力を持つアメリカのドルが逃避先になるという「有事のドル買い」が健在だったことを見せつけた1週間だったと言える。
もっとも、イラン攻撃後の1週間で見られた金や貴金属の急落は、一見するとドルの基軸通貨性の再確認に見えるが、そうとも言い切れない。






















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