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消費者の「最後の楽園」だったのに自滅した…「どさくさ値上げ」に「リベンジ値上げ」が横行する<デフレではない日本>【第5回】

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  • 小幡 績 慶応義塾大学大学院教授
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仮説1の「同一業界における企業数が多すぎて、過当競争になっていたから、価格競争が激しすぎた」は、普通の経済学である。

供給側が完全競争をしていれば、価格は限界費用となり、コストギリギリに価格を設定するから、価格支配力はゼロである。

自動車業界は規模の経済が働くはずだが、日本だけはメーカーの数がヨーロッパ、アメリカに比べて多すぎる、ということは過去にも現在でも言われている。1960年代に通産省(現経済産業省)が、自動車メーカーを3社に集約しようとした構想は有名だが、自動車業界などからの猛烈な反対でそれが実現しなかったことが、現在の日本の自動車メーカーの圧倒的な競争力につながっている。食品業界も欧米と異なりシェアが少なく、スーパーなどの小売りもそうだ。これは実際に当てはまると思われる。

仮説2「消費者の目が厳しすぎた」は、需要側の行動様式によるものであるが、これも事実だろう。

企業の価格支配力が突然、強まった

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