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どうでもいい商品の「たまたま決まる」どうでもいい価格が最も重要となる現代経済において、価格は消費者からむしり取る手段となった

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ブランド品の価格はどう決まっているのか(写真:Bloomberg)

大学に入学して最初に読んだミクロ経済学の教科書に挙がっていた価格に関する事例である。いわく、

「銀座のテニスコートは1時間5000円、小平のテニスコートは1時間500円。なぜ、同じテニスコートの使用料金がこんなにも違うのか?」
「それは土地の値段が違う。地価が10倍違うからです」
と多くの皆さんは答えます。違います。

教科書の中の先生(たぶん。先生的な口調で書いてあった)は、続ける。

価格はコストで決まるのではないのです。皆さんの需要で決まるんです。
銀座では、1時間5000円の使用料金のテニスコートは、いつも予約でいっぱいです。5000円でもニーズがある。だから、テニスコートの貸し主は5000円に設定します。
小平では1000円では誰も使いません。500円なら使う人が出てきます。
価格はコストではなく需要で決まるんです。

この類の説明に、多くのうぶな大学生は、なるほど、目からうろこだ、と感動する。

しかし、これが、現代経済学が間違っている諸悪の根源なのだ。

テニスコート2000円は「超たまたま」

まず、この価格には何の意味もない。

前回述べたコメ5キロ2000円と同じで、たまたま、テニスコートは高いところでは1時間5000円、リゾートなら2000円、公営施設とかだと実費で500円ぐらい。だから、特殊な場所以外は500円。それだけのことだ。

リゾートでテニスでもやろうか?ということになって、ホテルのフロントに聞くと、1時間2000円、シューズのレンタルは500円、ラケットは2000円とか、言われる。ここで、高いからやめる人もいないから、安くする意味はない。

しかし、じゃあ金持ちの客だから、1時間2万円です、と言ったら、お前ふざけんな、ぼったくるな!となって、もう帰る、ということになり、この金持ちはこのホテルに二度と来ないだろう。

なんとなくの相場感で、2000円というのが、いいところなのだ(日本では)。イメージで2000円となっているから2000円なので、深い意味はない。コストも需要も関係ないのだ。

しかし、この2000円は、前回のコメ2000円以上に「たまたま」である。「超たまたま」である。コメのたまたま2000円とテニスコートの超たまたま2000円とは何が違うか。

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