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経営統合破談から1年、苦境にあえぐ日産・ホンダ。再び資本提携の交渉テーブルに着くための条件

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左からホンダ、日産自動車、三菱自動車の各社トップ。統合は破談に終わったが、業界再編をめぐる水面下の動きは続いている(撮影:大澤誠、尾形文繁、鈴木紳平)

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国内市場縮小やグローバル競争激化、テクノロジーの進化など、環境変化の波が大きくなる中、各業界でM&Aや事業統合、提携が相次いでいる。本特集では『会社四季報 業界地図』と完全コラボ。注目業界を中心に、再編の歴史を踏まえながら最新動向と今後の見通しを解説・予測する。

日産自動車とホンダの経営統合が瓦解してから、丸1年が経過した。

「今だから言えるが、実は初日から協議は紛糾していた」。当時の関係者がそう明かすのは、両社が経営統合に向けた協議開始の基本合意書(MOU)を締結した2024年12月23日のことだ。

火種となったのは、両社で発表する文書の文言をめぐるやり取りだった。ホンダ側は同日の記者会見の直前になって、「2025年1月末をめどに経営統合の可能性について方向性を見出す」とする三部敏宏社長のコメントを盛り込みたいと通達した。日産側への事前調整はなく、統合検討の期限をわずか1カ月余りで区切るように迫ってきたのだ。

いら立つホンダ、憤る日産

業績が急悪化しているにもかかわらず、抜本的なリストラ策に踏み込めない日産。そればかりか、その責任を負うべき役員全員を留任させる幹部人事(24年12月11日公表)を見たホンダ側の不信感の表れでもあった。一方の日産側は「最初からホンダは上から目線で、これではうまくいくわけがないと直感した」と憤りをにじませる。

会見の場で「どちらが上、下ではない」(当時の内田誠社長)と対等関係を強調する日産に対し、しびれを切らしたホンダは「ワンガバナンス体制」を要求した。25年1月中旬、統合後の社名はホンダコーポレーションに、そして日産を完全子会社化するといった提案を次々に突きつけた。三部社長が当初求めた回答期限は1月末。メインバンクのみずほ銀行も子会社化案の受け入れを日産側に勧めた。「最初からそのつもりだったのか」、日産側の疑念は確信に変わった。

2月5日、日産の横浜本社で開かれた取締役会では、ホンダが提示した「日産の子会社化案」を拒否し、MOUを事実上破棄する方針を固めた。翌6日、内田社長がホンダ本社を訪れ、三部社長に協議を白紙にする意向を伝えた。

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