有料会員限定

PEファンドの雄、カーライル・ジャパン会長が語る「業界再編」。自力成長だけでは限界、投資先を世界で戦える企業にするのがわれわれの役割だ

✎ 1〜 ✎ 20 ✎ 21 ✎ 22 ✎ 23
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小
山田和広(やまだ・かずひろ)/1963年京都府生まれ。同志社大学経済学部卒業後、85年に住友銀行(現三井住友銀行)入行。大和SBCM(現大和証券)で投資銀行業務に従事し、2001年カーライル入社。12年より日本代表、26年1月より現職(撮影:梅谷秀司)

特集「業界再編 大予測」の他の記事を読む

国内市場縮小やグローバル競争激化、テクノロジーの進化など、環境変化の波が大きくなる中、各業界でM&Aや事業統合、提携が相次いでいる。本特集では『会社四季報 業界地図』と完全コラボ。注目業界を中心に、再編の歴史を踏まえながら最新動向と今後の見通しを解説・予測する。

日本におけるプライベートエクイティー(PE)ファンドの先駆けの1つである、米系投資ファンドのカーライル。業界再編のうねりが大きくなる中で、ファンドとしてどのような役割を担っていくのか。そして注目する業界は何か。カーライル・ジャパンの山田和広・会長兼日本共同代表に聞いた。

経営者は再編するインセンティブが小さい

――国内には、再編の必要性が叫ばれているにもかかわらず、再編が進んでいない業界があります。

いくつか要因がある。企業が統合されると、重複する部分では一定程度はリストラが入ることもある。それを遂行していくには、経営者に相当のリーダーシップが必要だ。

しかし、日本の社長の大半は内部昇格で、任期は大体4年とか6年で、その期間をつつがなく過ごすことが大切になっている。会長や相談役の目もあるし、場合によっては子会社に昔の上司がいたりもする。だから、なかなかやりづらい。そうした人的な要素が大きい。

それから、日本ではこれまで(企業にとって必要な資金である)リスクマネーを、資本市場ではなく、銀行が主に提供してきた。銀行の(企業への融資などを通じて得られる見込みの)期待収益率は、資本市場(で投資家が期待する収益率)より当然低い。

結果として、事業で投資家を満足させるリターン、つまり営業利益率やROE(自己資本利益率)が諸外国と比べて低い。つまり、大きな改革をしなくても現状維持でとりあえず生き残れるので、経営者が人的なしがらみを断ち切ってまで、業界再編をやるインセンティブが小さい。

次ページ日本に業界再編が必要な理由
関連記事
トピックボードAD