――2012年のAKB48を扱った今作では、AKBにとって大きな出来事がたくさんありました。どの出来事を中心に据えて描こうとお考えですか?
まずは前田敦子さんの卒業。これが何といっても2012年のAKBでは最大の出来事でしょう。ですから、今作では前2作に続く「3作品目」という言い方ではなく、「新作」という名称で呼んでいます。前田敦子さんの卒業を転機に今までのAKB48はまったく別のグループになると考えています。「新生AKB48」というものを描きたかった。前2作は前田敦子さんを中心とする「AKB48の創生、繁栄」だった。
――今作で苦労した点は?
まずは素材である映像が膨大だったことです。ステージの舞台裏やメンバーのオフショットにまで撮影カメラは入っています。すべての映像を合わせると30テラバイト以上の容量がありました。しかも、そうした舞台裏の映像はテレビなどですぐに取り上げられてしまいます。それにAKBのライブDVDBOXなどにも舞台裏はメイキング映像として収録されています。ですから、それからずいぶん経った映像を使って映画化しても、新鮮味がなくなってしまうのではないか、その点に注意して作成しました。