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〈ドラッグストア業界〉クスリのアオキ「買収防衛策」創業家が強行突破へ→強まるオアシスとイオンの包囲網、なりふり構わぬ資本政策に厳しい目

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クスリのアオキHDは独自路線での成長を模索しているが……(写真:編集部撮影)

クスリのアオキホールディングス(HD)は2月17日、臨時株主総会を開催する。20%以上の株式取得に対する「買収防衛策」の導入が議案となっており、再編が相次ぐドラッグストア業界では異例のことだ。

先駆けて2月5日、同社株を11%超保有する香港の投資ファンド、オアシス・マネジメントは「アオキを守るために」という声明文を発表した。その中では創業家への痛烈な批判が展開され、反対票を投じるよう株主らに呼び掛けた。

「買収防衛策の導入は、決して可決されるべきではない。これは、創業家が実質的な支配権を握っている際に、いかに少数株主を踏み台にするかという悪例だ」

オアシスのセス・フィッシャー最高投資責任者は、東洋経済のインタビューで反対の理由をこう語る。とくに問題視するのがガバナンス体制だ。

プライム市場の上場維持基準に抵触

現在、クスリのアオキHDの株式40%超を創業家が保有している。2024年8月に、創業者の長男・青木宏憲社長と次男・孝憲副社長の「青木兄弟」へ大規模なストックオプション(新株予約権)を発行したことで、約27%から40%超へと大幅な議決権比率の引き上げが行われたからだ。

クスリのアオキHDの大株主には創業家に次いでイオン(15%超)、オアシスが並ぶ。プライム市場の上場維持に必要な「流通株式比率35%以上」を維持できなくなったため、クスリのアオキHDは東証プライム市場から基準の緩いスタンダード市場(25%以上)への市場区分変更の申請を行うと発表した。

今回の買収防衛策が可決されると、20%以上の株式取得を目指す他の株主を事実上、取締役会の一存で希薄化できるものであるとし、オアシスのフィッシャー氏は「自分たちの支配権を確立することが目的化し、他のすべての株主が犠牲になっている」と批判する。

オアシスは昨年8月の株主総会でも青木兄弟の解任を要求するなど、創業家支配によるガバナンス不全を追及してきた。さらに20年1月に発行された大規模なストックオプションをめぐり、青木兄弟など創業家に対して株主代表訴訟を係争中だ。

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