「オツ〜」「それな」「www」…。子どもたちをむしばむ3パターンの「SNSいじめ」、その正体。親世代にはなかった"巧妙な心理的暴力"の真相

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スマホを操作する女子高校生
スマホでなんでもできてしまう時代、いじめもスマホの中で大人が気づかない形で行われている可能性が高い(写真:リチャード / PIXTA)
「保護者が子どもの内面の問題を把握しにくい時代になっている」、そう語るのは学校での暴力、いじめ、自殺、障害、不登校、少年事件まで多くのことをテーマに多くの著作があるノンフィクション作家・石井光太氏です。
保護者世代の子ども時代に比べ、現代の子どもたちを取り巻く世界は大きく変化。「今学校で起きている校内暴力やいじめは、親世代の人たちが知っているそれとはまったく異なります」という石井氏は、事態を解決するためには
1:大人が子どもの周りで起きているリアルを知る
2:子どもがトラブルを起こすメカニズムを把握する
3:トラブルを起こす子どもに必要な対応を取る
のプロセスが重要だと強調します。
「リアルを知る」ための一環として、3回にわたって、石井氏の著書『傷つけ合う子どもたち』より一部を抜粋し、現代の子どもたちを取り巻く現状から3つのテーマを取り上げます。第1回は「ネットいじめ」にフォーカスします。

SNSを使った心理的暴力

SNSいじめとは、文字通りSNS(LINE、Instagram、Xなど)を用いて行われるいじめのことをいいます。

少し前まで、SNSいじめは主にスマホを所有している中高生の間で行われていました。しかし最近は、小学校中学年くらいからスマホを持つことが普通になりつつある上、キッズスマホと呼ばれる端末でもLINEなどの使用が可能になっていることから、小学生の間でも頻発しています。

SNSいじめは、加害児の意識によって大きく三つに分類することができます。

1、拡散型いじめ

2、コミュニティ内いじめ

3、ニュアンス型いじめ

現代のいじめを理解するため、それぞれ細かく見ていきましょう。

1の「拡散型いじめ」は、インターネットを介して不特定多数の人々を巻き込んで行われる加害性の高いものです。

具体的には、学校で特定の子どもの撮影をし、その画像や動画を拡散させるいじめがあります。その子の下着が見える写真、スポーツでミスをしている動画、周りから馬鹿にされている動画などです。

悪質なものだと、編集ソフトを使ってその子の裸の合成写真を作成して流すこともあります。ここ数年、これは生成AIを用いて行われるようになり、格段に精巧な「ディープ・フェイクいじめ」として驚くほど急増しています。

生成AIが駆使されればリアリティが格段に増しますので、偽物であってもデジタル・タトゥーとなって長く子どもを傷つけることになります。

アカウントのなりすましというものもあります。インスタなどのSNSで、その子の名前でアカウントを作成し、学校や先生に対する過激な発言をしたり、〝エロ垢(エロ・アカウント)〞を作成して性的なことを書き連ねたりする。

いかがわしい画像や動画をアップロードすることもあります。これでなりすまされた子が批判されたり、恥をかいたりするように仕向けるのです。

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