「オツ〜」「それな」「www」…。子どもたちをむしばむ3パターンの「SNSいじめ」、その正体。親世代にはなかった"巧妙な心理的暴力"の真相

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拡散型いじめは、かつて行われていた掲示板やブログへの書き込みの延長線上にあるものと考えていいでしょう。掲示板やブログが使われなくなった代わりに、現在流行しているSNSや生成AIを駆使して、ネットで特定の子を笑いものにして、それを不特定多数の人たちと共有することでさらし者にするのです。

2の「コミュニティ内いじめ」は、学校やクラスといった限定されたメンバーの間で行われるものです。

今の子どもたちは学年やクラスの単位でLINEなどのグループでつながっています。ただ、そこで特定の子の名前を挙げてあからさまな悪口を書けば、スクショ(スクリーンショット)をされて証拠が残り、学校の先生に報告されればいじめとして認定され、指導の対象になることは必至です。

そこで子どもたちは大人にバレないように、しかし特定のコミュニティのメンバーにだけはわかる形でいじめをします。代表的なものが〝ステメいじめ〞でしょう。LINEにはステメ(ステイタスメッセージ)といって、アイコンの下に一言メッセージを書く欄がありますが、そこに特定の子を嘲るような言葉を記すのです。

たとえば、その子が何かのアニメの推しであれば、「××推しってブスばっか」と書いて暗に嘲笑したり、その子が天然パーマであれば、「天パーって巻き糞みたい」と書いて間接的に馬鹿にしたりするのです。

ステメいじめでは、誰のことか具体的に記されることは少ないですが、同じ学校やクラスの子たちであれば、書き込みを見れば一目瞭然ですので、ほくそ笑みます。書かれた本人からすれば、立派ないじめです。

なぜステメいじめが行われるかと言えば、見つかった時に言い訳が簡単だからです。ステメはあくまでも自分の気持ちを書き記す欄であり、トークのように会話を他人と共有しているわけではありません。

仮に被害児が先生に伝えても、加害児は「××さんのことを書いたんじゃありません」「ステメなので単なるつぶやきです」と言い逃れができる。責任を問うのが難しいのです。

似たようなものだと、インスタのストーリーズのように一定時間で削除されるSNSの機能を使ったいじめもあります。特定の子を嘲るような画像やテキストを流すのです。

ストーリーズの場合は、見逃す人も多いので、必ずしもみんなが共有できるわけではありません。しかし、翌日学校で「あの動画、むっちゃ笑えた」「え、なに、そんなん流したの。ウケる!」「見たかったー」などと盛り上がれば、どんどん教室に特定の子に対する悪意が広がっていきます。

被害児はストーリーズを閲覧していなくても、そうした会話を耳にするだけで心をえぐられるような気持ちになります。しかし、すでにウェブ上から消えてしまっているので確認することも、証拠をつかんで訴えることもできません。実質的に泣き寝入りするしかないのです。

立証しにくい悪意

ここまで見てきた1と2のいじめは、加害児が大人にはわからないようにネットの中で行うものです。そのため、不特定多数に向けて匿名で書き込みをしたり、限られたコミュニティの中で証拠が消えることを前提に動画を流したりします。

3の「ニュアンス型いじめ」は、これらとは少し異なります。みんなが閲覧できて、発信者も特定できるにもかかわらず、ほんの少しだけ悪意をオブラートに包んだり、ニュアンスを変えたりして行ういじめなのです。

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