結婚・出産で大きく変化する女子の人生は、右にも左にも選択肢だらけ。20代はもちろん、30代になっても迷いは増すばかり。いったいどの道を選べば幸せに近づけるのか? 元リクルート“最強の母”堂薗稚子さんがお答えします。
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今回は、管理職に昇進する内示を受けた女性の方からご相談をいただきました。
【ご相談】
38歳の会社員です。先日、上司の退職に伴って、管理職に昇進する内示を受けました。喜ぶべきなのでしょうが、私にはまったく自信がありません。これまでの上司を思い浮かべても、みんなそれぞれ欠点があったものの、困ったときに頼りになったし、判断も正しいことが多かったと思います。
私は与えられた仕事はきちんとやってきた自負はあるけれど、まだ管理職になってその仕事をやり遂げる力はないと思います。私より経験豊かな同僚や先輩もたくさんいて、彼らと比べると自分の至らなさばかりが頭に浮かびます。いくらやるべきと言われても、失敗することが目に見えているのにどうして、という思いが頭の中でぐるぐる回っています。内示を断るのは会社員失格でしょうか。断れない場合には、どのようにすれば、失敗しなくて済むでしょうか。あまりのプレッシャーで毎晩うなされ、夜中に目が覚めてしまいます。
昇進が嫌な女性は本当に多い
管理職昇進の打診、あるいは内示が本心からうれしくない……。実は、そのような相談を女性から受けることがよくあります。「私になんて務まるわけがない」と涙ぐむ人もいるし、「なりたくもないのに押し付けられた!」と怒る人もいます。
周囲の、特に男性同僚たちが、そんな女性の態度を見て、「素直に喜んで頑張ればいいのに感じが悪い」と評するのを聞いたこともあります。「誰も私の気持ちをわかってくれない」と孤独を感じてしまうこともあるかもしれないですね。
私も、管理職として仕事をしていた時代、メンバーに何度も管理職昇進の内示をしたことがあります。男性部下は、「ありがとうございます! 頑張ります」と無邪気に嬉しそうな顔をしたり、ほっとした表情を浮かべることが多いのです。一方、女性メンバーに内示すると、一瞬困ったような顔をされ、「どうして私なんでしょうか?」と聞かれることが多い。もちろん、「待ってました!」という風に顔を輝かせる女性たちもいますので、あくまで傾向でしかないのですが、決してあなただけが持ってしまう感情ではありません。
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