大抵の会社には昇進・昇格する人のためにルールがあります(オーナー系会社で例外はありますが)。それが昇進規定。
たとえば、課長になるためには「過去3回の評価すべてにおいてB⁺以上の評価結果を得ていること」など。一定の業績評価に加えて「課長としてふさわしい資質を備えている」と昇格を承認する会議で基準に照らし合わせて確認が行われたりします。こうして、昇格・昇進が確定していきます。
昇進はどのように決められる?
参考に昇格とは、組織内の資格制度において上位の資格(等級)に格付けされること。昇進とは、現在の職位(役職などのポスト)より上位の職位に任用されること。この昇進・昇格に関して、人事が新卒・中途入社組含めて「○○年度入社組」と世代単位で横並びにして比較しながら検討する会社がたくさんあります。特に大企業ではそれが顕著。取材した大手製造業では
「2001年入社組で主任に昇進する一番手は全体の5%まで」
と暗黙の内規が存在しているようでした。この昇進・昇格はスピードによって、社内での評価の違いが明らかになります。例えば、
「同期のD君やG君が課長に昇進した。最速の出世だから、将来は明るいものに違いない。羨ましいことだ。それに比べて、自分はどうなるのか……」
と相対的な比較を同世代で行うようになります。さらに、翌年以降になると
・ついに同期で課長職が5割を超えた
・次長職が同期で出たのに、主任止まりの人もいる
と昇進に関する差が顕著になっていきます。このDさん、Gさんが課長に昇進したタイミングが将来に向けてのキャリアの分界点(ボーダーポイント)であったのでしょう。
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