改めて知っておきたい「出世と脱落」のルール

定年まで、会社人生はこうやって進んでいく

入社して30歳くらいまで人事評価で大きな差が付かないような会社でも分界点は存在します。そのタイミングが単に遅いだけ。

ある会社では、35歳で管理職になるのは同世代で2割。最終的に課長になれるのは全体で7割まで。部長になれるのは4割、役員になれるのは同世代で1~2名程度。この椅子を同期で争っています。のんびりしている社風でも、年齢が上がれば出世レースに全く参加しないというわけにはいきません。たとえ出世に興味がない人も、周囲が昇進していくと気になるものです。

キャリアツリーとは?

さて、こうした出世争いで、徐々に差がつく様子を分解して整理する方法「キャリアツリー」という考え方をご存知ですか。会社に入社して、同期入社した人材がどのように役割を高めていったのかを分類したチャート表のようなものです。

たとえば、取材した製造業では、新入社員で入社して主任職に昇進するのは最短で5年目。確率では約2割。さらに課長職になるのは最短で9年目。確率で1割。ただ、最短から遅れて1年後には何割かが昇進していきます。その昇進の変遷を描いたものがキャリアツリーです。

そのキャリアツリーは課長から役員へと展開していきます。同期の出世争いと、各役職でなれる役職の定員が見えてくることでしょう。ちなみにどの会社でも同世代で役員になれる人材は1~2名程度で、確率として数%以下。独立して会社を起こして成功する確率より明らかに低いのではないでしょうか。そんなキャリアツリーを眺めていくと

「わが社で部長になれるのは昇進スピードを考えなければ2割程度しかいないのか…」

と人生が見えてしまいます。このキャリアツリーを描いていくと、ある役職や等級で大半の人が留まり、そこから上に上がっていく人が少ないゾーンがみえてきます。

大抵の会社では課長クラスと部長クラスのあたりですが、その昇進・昇格が困難になるゾーンで「滞留」した社員に関する処遇に会社は頭を痛めがちです。取材した製造業では課長職から部長職になれるのは同世代で2割まで。すると毎年のように課長に昇進する後輩たちによって課長クラスに人材が溢れてきます。その会社では従業員が500名で部長クラスは20名ですが、課長クラスが150名にまで膨らんでいました。

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