
「自然の中で生きること」。それは、都会ではどんなにお金を出してもできません(写真:YUMIK/PIXTA)
余命宣告を受けてから、「忖度なしの活動」を続け、今年1月28日に享年67で逝去した森永卓郎氏。
氏の最期の書き下ろし原稿と、亡くなる1カ月前に行ったインタビューによる“資本主義の闇”に切り込んだ『さらば!グローバル資本主義――「東京一極集中経済」からの決別』が刊行された。同書は発売前に大増刷が決まるなど、早くも話題を呼んでいる。
森永氏が最期に到達した「日本人の"幸せな生き方"」とは――。
今回は、未発表原稿と新刊を再編集したうえで、「子どもの教育は《都会のコンクリートの箱の中》《ゲーム三昧》で本当にいいのか」について森永卓郎さんの問題提起を紹介する。
「都会の子どもたち」は本当に忙しい
都会の子どもたちは、幼稚園受験に始まり、小学校受験、中学校受験、高校受験(あるいは中高一貫校受験)、大学受験をクリアして志望大学に進むためには、それぞれの年代で有名塾に通わせる必要があります。
それ以外にも、たいていの子どもは、英語教室、スポーツクラブ、絵画教室、バイオリン、ピアノ教室などにも通っています。
さらに塾の進度についていけなくなると、家庭教師を頼む家庭もあります。
子どもたちは本当に忙しい!
私の住むトカイナカエリアでは、教育環境は都会と真逆です。小中学校でいえば、近隣にはお受験をするような名門校はありません。
その代わり、子どもたちは泥んこになって遊びます。
私自身は、それが都会の子どもに比べて不幸と思ったことはありません。
むしろこの教育環境はトカイナカエリアの誇りだと思っています。
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