たとえば、こんなことがありました。
息子が小学校のときに小さなヘビをぶら下げて帰って来た。妻はそれを見て、ぶら下げていることを叱るのではなく、「ヘビを家に入れるな」と叱った――。
また、家のカーポートに大きなヘビが巻きついていた。それをどけようとした私を見て妻は「触っちゃダメ」と怒った。
「危ないから触るな」と言ったのかと思ったら、「これだけ大きいのは珍しいから写真を撮るまで待って」ということだった――など。
「自然の中で生きること」はお金を出してもできない
都会では考えられないような状況ですが、トカイナカにはヘビもトカゲもコウモリもいます。また軒先には大きな蜂の巣もついている。
都会では男の子たちの間で「生き物図鑑」が人気で売れていますが、トカイナカでは二次元の世界ではなく本物が見られるのですから、子どもにはたまらない環境です。
「自然の中で生きること」。それは、都会ではどんなにお金を出してもできません。
脳科学者の茂木健一郎さんは、こう語っていました。
「自然の中でリアルな体験をすることで自分自身の言葉が生まれてくる。ゲームをしていてもいいけれど、そこからどんな言葉が生まれてくるのか? 今後ますますアウトプットが大切になる時代には、10代のころのリアル体験が財産になる。ぼくにとっては、子どものころの蝶々を追いかけている体験が財産になっている」
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