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上場から2年で非公開化、「レジル」が直面した壁/上場の意義を問い直し、ベイン傘下で再出発

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レジル看板
2024年に東証グロースに上場したレジルが、早々に上場廃止を決めた理由とは(撮影:今井康一)

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12月23日、東京証券取引所グロース市場に上場する「レジル」が都内の本社で臨時株主総会を開く。議題は、PE(プライベート・エクイティー)ファンドのベインキャピタルによる非公開化だ。TOB(株式公開買い付け)はすでに成立しており、総会を経て2026年1月にも上場廃止となる見通しだ。

レジルが上場したのは2024年4月。非公開化の検討が始まったのは、それから1年も経たない頃だった。株式市場から早々に退出することを決めた背景には、何があったのか。

「僕たちはアリだった」

「僕たちは大きいと思っていたが、実際には『アリ』だった」。レジルの丹治保積社長はそう振り返る。

レジルの主力事業は一括受電だ。電力会社から一括で電力を仕入れ、契約する建物に供給する。導入しているマンションは24.5万戸。スケールメリットを生かし、電力を安価で調達できるのがレジルの強みだ。

源流は事業家の中村誠司氏が1994年に設立した、省エネ事業を手がける会社だ。一括受電や電気工事などの事業を拡大する一方、21年に就任した丹治社長の下、契約先マンションへの付帯ビジネス拡大や社内業務の効率化を進めた。そして前述の通り、24年4月に上場を果たす。

上場後の記者会見に登壇した丹治社長
上場後の記者会見に登壇した丹治社長(右、編集部撮影)

そもそも上場には、資金調達や大株主の売り出しに加え、社内にハッパをかける狙いもあった。丹治社長が同社に参画した20年当時、本業の一括受電ビジネスは異業種の参入によって伸び悩んでいた。創業30年を控える中、上場を機に社内の士気を高めようとしたのだ。社名を中央電力からレジリエンスを意味する「レジル」に変え、イメージも刷新した。

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