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ベインキャピタル、PE投資「5年で5兆円」の本気度 事業承継やカーブアウトに照準、不動産にも意欲

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PEファンド業界では今や老舗となったベインキャピタル
2006年から日本で投資を始め、PEファンド業界では今や老舗だ(撮影:尾形文繁)

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 2006年に日本に進出し、PE(プライベートエクイティー)ファンドとして老舗となりつつあるのが、アメリカのベインキャピタルだ。日立金属(現プロテリアル)やキオクシアといった大型投資を手がけるほか、昨今では不動産投資にも意欲を見せる。日本における投資戦略や、「5年で5兆円投資」という野心的な目標について、ベインキャピタル・プライベート・エクイティ・ジャパン・LLCの末包昌司・木下満両パートナーに聞いた。

 国内最大のPE部隊

――今後5年間で新たにPE投資を(投資先の企業価値ベースで)5兆円行うと宣言しました。

末包:国内の投資実績は過去5年で約2.5兆円。(2018年に投資した)キオクシアも入れると、6年間で4.5兆~5兆円になる。今後もこれを超えるペースで投資を進めたい。PEファンド部門の人員は、足元で70人弱に達した。5年前から倍増しており、チームとしては国内最大だろう。今後もさらに増員する。

(新たなPE投資5兆円の出し手となる)ファンドは複数ある。1つは2023年に組成したアジア5号ファンド(71億ドル)で、大型の投資を担う。キオクシアなど相当な大型案件の場合は、北米のグローバルファンド(118億ドル)も活用する。中小規模の投資は、日本企業への投資に特化したミドルマーケットファンド(約1100億円)が担う。

木下:PE以外のクレジットや不動産といったオルタナティブ投資は、スペシャルシチュエーションズファンドがカバーする。アジアには2号ファンドが存在するが、今秋にも3号ファンドを組成する予定だ。PE・オルタナともにワンチームで資金を提供したい。

――国内の投資環境は。

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