
相続をきっかけに、桜が美しかった邸宅はスーパーに生まれ変わった(写真左:踊る!せたがや通信、写真右:編集部撮影)
10人に1人が相続税の課税対象になる大相続時代。「わが家に金目のものはない」と油断していると、とんでもない相続税が発生することがある。本特集を使って事前に戦略を立てていれば、「そのとき」に慌てずに済む。
小田急線千歳船橋駅(東京・世田谷区)から徒歩1分ほど、商店街の中にスーパーのマルエツがある。1551平方メートルの土地には、桜が印象的な邸宅とコインパーキングがあった。
「土地を相続したオーナーから、地域のためになる施設にしてほしいと、付き合いのあるマンション仲介会社を通して売却の相談があった」
開発を担当した大和ハウスリアルエステートの入江徹販売促進室長はそう話す。売買価格は非公表だが、買い手は億単位の金銭を払っても欲しい土地。売るほうにとっては「天国」の状態だ。
「負動産」の処分が大きな課題に
大和ハウスグループでは相続に伴う納税資金を支援するサービスも導入して、相続後の不動産を買い取り、再生させて販売する事業を積極化している。今では買い取る戸建て物件の1割以上が、相続を理由に売却されたものだ。
ただ、大和ハウスグループでは何でも買い取るわけではない。
トピックボードAD
有料会員限定記事