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生物多様性の回復を目指す「ネイチャーポジティブ」がビジネスの世界で注目されている。ネイチャーポジティブの達成には、「生態系の広がり」「生態系の状態」「種の絶滅リスク」の3つを改善する必要がある。
2020年を基準年として、それらの減少・劣化が2030年までに反転し、2050年には完全に回復することを目指し、取り組みが進められている。この連載では、ネイチャーポジティブの動向についてご紹介していく。
第4回は高まる水リスクと淡水の生物多様性の取り組みについて解説する。
【配信予定】
①今こそ知っておきたい「ネイチャーポジティブ」
②2050年のネットゼロ達成に不可欠な森林破壊ゼロ
③拡大する水産資源の枯渇にどう対処すべきか
8月6日(水) ⑤ネイチャーポジティブ時代の金融機関の役割
川や湖など「淡水」の生態系が危機を迎える
WWFは2024年に『生きている地球レポート』の最新版を発表した。
この中で1970年以降、生物多様性の豊かさが大きく損なわれてきた現状を指摘した。中でも川や湖など「淡水」の生態系が危機の度合いが大きく、豊かさが85%も失われたとされる。これらの淡水の生物多様性の喪失は、健全な水資源の安定した供給を脅かし、洪水や渇水をもたらすリスクとなっている。
淡水をめぐる自然と水という資源をどう保全し回復させていくか。この生物多様性の回復(ネイチャーポジティブ)に通じる課題に、ビジネスは今、どのような取り組みが求められているのか。
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