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名門マッキンゼーが警鐘、「コンサルティングとは顧客の弱みに付け込んでやる商売ではない」「高い職業倫理観を持つことが大切だ」

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マッキンゼー・アンド・カンパニーは来年、創業100周年を迎える(撮影:尾形文繁)

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企業のデジタル対応や人手不足などを背景に、近年成長が著しいコンサルティング業界。1926年創業のマッキンゼー・アンド・カンパニーは業界のリーディングカンパニーとして、さまざまな課題を解決してきた。成長スピードでは他社の追い上げもある中、どのような独自色を出そうとしているのか。日本代表の岩谷直幸氏に聞いた。

――従来からの強みである戦略策定にとらわれない、新たな支援領域に力を入れています。

マッキンゼーの役割は、単に戦略を策定して提言するだけの存在から、顧客の持続的な成果の創出に深くコミットするインパクトパートナーへと大きく変化している。

実は、この変化は20年ほど前から始まっている。根底には、「顧客のパフォーマンスを大きくし、かつ持続可能な形で向上させる」という創業当初から受け継がれるミッションがある。優れた戦略を描くだけでは、真の持続可能な成果にはつながらない。この気づきが、より長期的なクライアントとの関わりをもたらしている。

マッキンゼーの日本オフィスには約700人のコンサルタントがいるが、半数以上のプロジェクトが数年単位の長期的なものだ。一時的な戦略提言ではなく、成果創出まで伴走するパートナーとしての役割が定着している。

エンド・ツー・エンドの支援が不可欠

――なぜ顧客は実行までの伴走を求めているのでしょうか。

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