M-1挑戦終えた50歳市長、次の目標は"婚活と受験"。「政治家もキャリアブレイクが必要」と強調する真意とは? 太宰府市長・楠田大蔵氏を直撃

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楠田氏
「M-1」挑戦でも話題になった太宰府市長・楠田大蔵氏に話を聞きました(写真:筆者撮影)

漫才頂上決戦「M-1グランプリ2025」でおそらく政治家として初めて2回戦を突破した福岡県太宰府市長の楠田大蔵氏。よその市長をいじるスタイルで勝ち上がったが、3回戦の直前で職員の不祥事が発生し、「辞退」という形で挑戦を終えた。

年内で市長を退任する楠田氏は、翌年リベンジに打って出るのか、あるいは「M-1」の成果を手土産に次のキャリアを目指すのか、本人に直撃した(本記事は、前後編の後編です。前編は出番直前、ライバルに突然頭をペチッと叩かれ頭が真っ白に…。「M-1」3回戦進出するも辞退の太宰府市長、実は1回戦で「出場を後悔」の舞台裏

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「全国の市長さんがネタを提供してくれた」

楠田氏とタレント高田課長による即席コンビ「市長課長」はM-1の予選で政治をネタにしたしゃべくり漫才を披露した。1回戦は静岡県伊東市長(当時)の学歴問題をいじりつつ、太宰府天満宮の梅ヶ枝餅などご当地話も盛り込んだ。

ほどなく群馬県前橋市長(当時)のスキャンダルが発覚し大騒ぎになった。降ってわいた騒動を市長課長が見逃すはずはない。

「2回戦では高田課長が『浅草は緊張しますね』と切り出して、私が『いや、ラブホテルで打ち合わせしてきたから大丈夫です』『男女関係はありません』と答える。つかみで大うけだった」

そこからは1回戦同様、伊東市長をいじった。楠田氏が東京大学の卒業証書を取り寄せ、19.3秒ちらみせ。梅ヶ枝餅の中にもっとインパクトのあるものを入れようと、「ああでもない・こうでもない」とやりあい、最後に卒業証書を入れることを提案してオチをつけた。

浅草の会場を事前に下見していたことも功を奏し、練習通りにやりきれた。

その日の全出場者の漫才が終わり、楠田氏は会場に来ていたお笑いマニアたちがSNSやブログで「市長課長」を高評価していることを知った。

「表向きは優勝目指しますと言っていたけど、本心では1回戦通ればいいなと思っていた。でも2回戦もウケていたし、客席の人たちに褒められて、ひょっとしてという期待はあった」

期待は現実になった。全国ニュースにもなり、2人で大喜び。「全国の市長さんがネタを提供してくれたおかげ」だと感謝した。

M-12回戦の様子
見事に2回戦を突破した(写真:太宰府市提供)
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