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資生堂が過去最大の赤字、海外ブランド買収で巨額減損/「大企業病」でブランド育たず、リストラの悪循環/生え抜き社長が掲げたスローガンは?

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11月の決算説明会で、記者の質問に応じる資生堂の藤原憲太郎社長CEOと廣藤綾子CFO(記者撮影)

「最終赤字という厳しい結果を重く受け止め、今後の経営の成長と収益性改善を強力に推進していきます」

国内化粧品最大手、資生堂の藤原憲太郎社長CEO(最高経営責任者)は、2025年12月期第3四半期(25年1~9月)決算説明会の冒頭で淡々と説明した。

過去最大520億円の赤字転落見通し

資生堂は11月10日に今期計画を大幅に下方修正した。期初に計画した最終損益は60億円の黒字だったが、一転して過去最大となる520億円の赤字となる見通し。最終赤字は前期に続いて2期連続だ。

下方修正の最大の要因は、アメリカ事業で計上した468億円ののれん減損だ。特に19年に約900億円で買収したスキンケアブランド「ドランクエレファント」の不振が大きい。

ドランクエレファントはアメリカの若年層を中心に支持を集めてきたが、24年の上期に導入した新システムの影響で一時的に出荷が減少。店頭での在庫不足により消費者離れが生じる結果を招いた。24年度は前年比マイナス25%の売上高となった。

加えて、類似コンセプトの新興ブランドも勃興してきた。藤原社長は「競争が激化する中で、ブランドのポジショニングが曖昧になっている」と反省する。今期中に市場在庫を回収し、26年からアンバサダー起用をはじめとする広告や店頭での販促を強化するとしている。

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