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「生産拠点の流出はすぐにはない、自由貿易の姿勢に理解が必要」。ニッセイ基礎研究所・斉藤誠氏に聞く

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ニッセイ基礎研究所 経済研究部 准主任研究員 斉藤誠氏
斉藤 誠(さいとう・まこと)/ニッセイ基礎研究所 経済研究部 准主任研究員。東南アジア経済、インド経済が専門。2008年日本生命保険に入社し、12年ニッセイ基礎研究所へ。14年からアジア新興国の経済調査を担当し、18年8月から現職

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7億人の巨大市場を擁し、世界の製造ハブの役割も担う東南アジア。一方、トランプ関税や民主化後退など地政学リスクも顕在化している。本特集では岐路に立つ地域の実相に迫る。

──今年の東南アジア経済の方向をどう予想していますか。

輸出は昨年から回復傾向で、トランプ関税の影響による前倒し輸出もあり調子がいいほか、内需も力強さこそないが堅調に推移した。

ただ、年後半は駆け込み輸出の反動減で景気が減速するだろう。不確実性の高さから内需も押し下げられそうだ。関税の判断が先延ばしされれば、民間投資の回復が遅れる要因となる。

相互関税だけでなく半導体など品目別関税も懸念だ。不透明感から民間投資は停滞し、各国で景気減速が懸念される。公共料金値下げや緩和的な金融政策など景気刺激策が打ち出されており、景況感の悪化を抑えられるかが焦点だ。

内需主導でも間接影響

──関税影響が大きいのはどの国ですか。

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