
562校を対象に総合評価
本当に強い大学はどこか──。
比較可能な定量データを用いて本誌が毎年算出しているのが、この「本当に強い大学ランキング」だ。2006年から、指標や対象大学数に一部変更はあるものの、ほぼ同じ方式でランキングを実施している。対象は、800校以上に上る日本の大学のうち、本誌が今年3月に実施したアンケートに回答し、かつ23年度の財務諸表が入手できた大学だ。
比較が難しい株式会社立大学や文部科学省管轄外法人、大学院大学、専門職大学などは対象外としている。結果、国公私立合わせて562大学がランキングの対象になっている。
ランキングで重視しているのは大学の4つの力。1つ目は、学生に付加価値を与える「教育・研究力」、2つ目は、教育力のわかりやすい成果である「就職力」、3つ目はそうしたアウトプットの基盤となる「財務力」で、4つ目はグローバル時代への対応力を見る「国際力」である。
この4つの力を表す定量データを3~4選び、計13の指標で評価。各指標の数値は偏差値にしてポイント化し、その平均値を総合ポイントとした。
教育・研究力は「教育投資率」「科学研究費補助金(科研費)」「教員1人当たり学生数」の3つの指標で評価している。
「教育投資率」は収入総額に占める教育・研究費の割合で、数値が高いほど評価も高い。国公立と私立では会計基準が違うため、ポイント算出の計算式も異なる。
「科研費」は、国から交付されている補助金だ。科研費総額の多い大学は研究水準が高く、教育面でも相乗効果があると考えられる。
就職力の指標は「就職率」「上場企業役員数(役員数)」「有名企業400社への就職率(400社就職率)」の3つ。いずれも数値が高いほど高ポイントになる。「就職率」は各大学のホームページなどで公表されている数値でなく、卒業者数から大学院進学者数を引いた数を分母とした「実就職率」を採用している。「400社就職率」は、就職の質に着目し、日本を代表する400社に就職した卒業生の割合を見る。
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