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「有事の金の“ドカ買い”は悪魔の選択だ」。金の第一人者である豊島逸夫氏はそう警鐘を鳴らす

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豊島逸夫事務所代表 マーケットアナリスト 豊島逸夫氏
豊島逸夫(としま・いつお)/豊島逸夫事務所代表 マーケットアナリスト。1948年、東京都生まれ。一橋大学経済学部卒業。三菱銀行などを経て、ワールド・ゴールド・カウンシルの日本代表を務める。独立後は豊富な相場体験や人脈を基に情報を発信。「金の第一人者」でもある(撮影:今井康一)

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インフレが進み、地政学リスクも高まる中、金と暗号資産「ビットコイン」は2025年に史上最高値を更新した。本特集「今こそ知りたい『金』『暗号資産』」を読めば、資産防衛のために今できることが見えてくる。

──金価格がここまで高騰している理由は何ですか。

理由は複合的だが、需要面で最大の理由は、中央銀行による金の大量購入だ。過去数年、年間採掘量3600トンの約3分の1に当たる1000トン以上を各国の中銀が買い占め、外貨準備の中の金のシェアはユーロを超えて、米ドルに次ぐ第2位となった。供給面では金の希少性が拍車をかけており、といって海底鉱脈で金を採掘しても採算は合わない。  

さらには量的緩和による通貨価値の希薄化、トランプ政権後の米ドルや米国債への信認低下といった経済構造の変化がある。金融市場では、金ETF(上場投資信託)上場で株の投資家も流入、需給が一層タイトになっている。

金はあくまで脇役

──個人投資家はどんな点に注意すべきですか。

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