女がガッカリする会社は男もだいたい不幸だ 白河桃子さんと考える最強の就活と働き方

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常見:最近は苦学生だけでなく、人手が足りないという理由でアルバイト先から口説かれ、しぶしぶ毎日働いてしまう学生もいます。いわゆる「シフト強制型」の「ブラックバイト」です。そのような意味でも、周囲に流されないよう自分を律する力は必要でしょうね。

「学生パパママ」でも就職できるようになった

白河:でもなんだかんだ言って、今年は売り手市場でしたね。

常見:リクルートワークス研究所が毎年調査し、発表している新卒の求人倍率の調査では、2016年度は1.73倍で、就職難は脱したといわれた2015年の1.61倍よりも。0.12ポイント回復しました。

内定の保有状況のデータを見ても、混乱はありましたが、就職先があるかどうかでいうと、余裕のある学生たちが多かったといえます。複数の中堅・中小企業から内定が出た後に、少し休んでから大企業にチャレンジする学生も少なくはありませんでした。ただ私は今年、就職活動がうまくいった学生が必ずしも幸せだとは思いません。

白河:それは社会人になった後に苦労するから?

常見:それもありますし、採用スケジュールが混乱した分、学生と企業の間でミスマッチが増えるように思います。このあたりは、ともにやり方次第なのですけどね。そうならないためにも、内定が出たらもう一度、業界・企業研究をしてほしい。自分のキャリアプランと、これから働く企業で何ができるか、何を得られるのかを改めて考えたほうがいいですね。

白河:そういうことですか。確かに、そこをちゃんと整理しないとモチベーションも続かないし、入社後にギャップを感じてしまうこともありますね。就活を迎えた学生たちの生活は目まぐるしいスピードで進んでしまうから、自分がどうしてこの業界や会社を選んだのか忘れてしまう学生も多くいます。若い人たちは日々を生きるのに一生懸命なんですよね。

常見:大学で学生たちと交流していても、そう思います。

白河:そういえば、学生たちとの交流の中で嬉しい発見がありました。先日、「学生パパママ相談室」という会に参加させてもらったんですね。学生パパママとは、文字どおり大学生のうちに親になった人たちのことです。やっぱりその学生たちは、就活や自分の将来に対して、人一倍不安を感じています。

参加した女子たちはみな「就活を諦めたほうがいいのか」とか「選考で事情を話したほうがいいのか」といった悩みを抱えていました。今までは就活も学業も諦めて、大学を中退したり、女性は卒業後に家庭にはいる学生が多かったりしたのです。しかし、取材を通じて、今は関東近辺に関しては学生パパママでもちゃんと就職できることがわかりました。

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