結婚しても子どもをもたない夫婦、いわゆる「おふたりさま」が増えている。
共働きが多く経済的に豊か、仲よし夫婦が多いなどのメリットはあるものの、一方で「老後に頼れる子どもがいない」という不安や心配がある。
そんな「おふたりさまの老後」の盲点を明らかにし、不安や心配ごとをクリアしようと上梓されたのが『「おふたりさまの老後」は準備が10割』だ。
著者は「相続と供養に精通する終活の専門家」として多くの人の終活サポートを経験してきた松尾拓也氏。北海道で墓石店を営むかたわら、行政書士、ファイナンシャル・プランナー、家族信託専門士、相続診断士など、さまざまな資格をもつ。
その松尾氏が、「夫の死後に隠し子が発覚した場合の相続問題」について解説する。
人もうらやむ仲よし夫婦、夫の死後に発覚した衝撃事実
何が起こるか、最後までわからないのが人生です。
今回は、仲よし夫婦の末路が、地獄のような苦しみとなってしまった例を紹介します。
65歳のA子さんは、10歳年上の夫、A男さんを看とったばかり。
ふたりは周囲からも「おしどり夫婦」などと呼ばれ、その仲のよさが自慢でした。
最愛の夫の死という悲しみの中、A子さんはA男さんの相続手続きを開始しました。
A男さんの両親はすでに鬼籍に入り、A男さんはひとりっ子のため、きょうだいもいません。さらにA男さん、A子さんの間には子どももいませんでした。
そのため、A男さんの財産は、A子さんにすべて渡る……はずでした。
相続手続きの最中、A子さんは衝撃の事実を知ることになります。
なんとA男さんには、過去に認知した「子ども」がいたのです。
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