浪人という選択を取る人が20年前と比べて2分の1になっている現在。「浪人してでも、志望する大学に行きたい」という人が減っている一方で、浪人生活を経験したことで、人生が変わった人もいます。自身も9年の浪人生活を経て早稲田大学に合格した濱井正吾さんが、さまざまな浪人経験者にインタビューをし、その道を選んでよかったこと・頑張れた理由などを追求していきます。今回は2浪して追手門学院大学に入学するも、仮面浪人を続けて単位を取れずに退学。地元に帰ってからも地道な受験勉強を続け、12浪して関西学院大学に進学し、希望していた職に就いたたぶちさんにお話を伺いました。
みなさんは、子どものころの自分の夢を叶えましたか?
残念ながら、実際には叶った人のほうが少ないでしょう。
ディップが2015~2016年にかけて行った調査によると、子どもの頃に就きたかった仕事・それに関連する仕事に就けた人はわずか22%。実に5人に4人は自身の夢を諦めてしまうという結果が出ました。
また、その夢を諦める平均年齢が「24歳」であるという調査結果も、キリンビールが2013年に発表しています。
絶望の中で新たな夢を見つけた
今回取材したたぶちさんも、志望校を目指して仮面浪人先での大学受験を繰り返し、24歳で「自分は夢を叶えられなかった」と絶望。強い自己否定感を抱いて生きていました。
しかし彼は、そんな絶望の生活の中で新たな夢を見つけ、意識を変えて猛勉強し、12浪目に夢を叶えて10年来の夢であった大学への進学をはたしたのです。
人生に諦めが生じはじめる20代中盤〜後半にかけて、どうして彼は人生を立て直すことができたのか。彼のやる気に火を付けた理由は何だったのでしょうか。
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