「27浪に突入」受験し続ける彼が達した深い境地 彼を駆り立てている原動力、受験勉強への想い

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受験勉強を続けるえぐざまさんが辿り着いた境地とは(写真: polkadot / PIXTA)
浪人という選択を取る人が20年前と比べて2分の1になっている現在。「浪人してでも、志望する大学に行きたい」という人が減っている一方で、浪人生活を経験したことで、人生が変わった人もいます。自身も9年の浪人生活を経て早稲田大学に合格した濱井正吾さんが、さまざまな浪人経験者にインタビューをし、その道を選んでよかったこと・頑張れた理由などを追求していきます。今回は26年間受験勉強をし続け、今年も44歳で大学受験し、法政大学など4大学に合格したえぐざま(※examer:試験を受ける人)さんに話を聞きました。

みなさんは大人になってから受験勉強をすることについてどう思いますか。

多くの人は疲れる、つらい、もうこりごりだというイメージを持つのではないかと思います。

しかし、今回インタビューしたえぐざまさんは、現役で大学を受験してから現在に至るまで、26年間受験勉強をし続けた人なのです。

今年は法政大学や旭川市立大学などを一般入試で受験し、合格を勝ち取りました。それでもさらなる高みを求めて、来年の受験……、27浪目を決断したのです

何が彼をそこまで駆り立てるのでしょうか。そして、どうして26年間大学受験を続けているのでしょうか。

天才少年だった幼少期

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東京都世田谷区に生まれたえぐざまさんの幼少期は、3歳のときにはピアノが弾けて、アルファベットも九九もできる天才少年だったと言います。幼稚園で受けたIQ検査で150以上という異常値が出たそうです。

しかし、彼が小学生になってしばらくすると、実家の金策が厳しくなってきました。

「父はテレビにも出ていた音楽家だったのですが、1985年ごろになるとカラオケが流行し出します。歌手のバックミュージシャンが不要となるため、父はその煽りを受けて、仕事がなくなってしまいました。中学2年生のときに父の実家がある北関東に家族で移住したのですが、郡部で教育環境が整っていなくて、進学に苦戦したのです」

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