有料会員限定
赤字が続くみんなの銀行「今後3年が勝負どころ」。BaaSに軸足、タッグを組んだアクセンチュアの成果は?

一時は撤退観測も浮上したが、BaaSモデルへの転換で巻き返しを期す(画像:ふくおかフィナンシャルグループHPより)
2021年5月のサービス開始から4年近くが経った「みんなの銀行」。国内初のデジタルバンクとして当初期待され、2025年度での黒字化を掲げていた。しかし、ローンが想定より伸びず、2027年度黒字化に計画を修正した。2024年には親会社のふくおかフィナンシャルグループ(FFG)が引き受ける形で90億円の増資を行っている。
デジタル化によって伝統的な銀行ビジネスの革新に挑んだみんなの銀行の計画はどこでずれたのか、今後の黒字化に向けた道筋をどう描いているのか。みんなの銀行の永吉健一頭取に聞いた。
――国内初のデジタルバンク「みんなの銀行」はサービス開始から約4年が経過しました。今の状況は順調と言えるのでしょうか。
現在はB2C、つまり個人向けのサービスが中心で、ユーザーが約135万人いる。この4年間で想定通りに顧客数が増えている。ここにさらにドライブをかけるのがBaaS(Banking as a Service: 銀行の金融機能やサービスをAPIを通じて提供するサービス)ビジネスで、さまざまなビジネスパートナーが抱える顧客にサービスを利用してもらう。
これにより、指数関数的にみんなの銀行の顧客基盤が大きくなる。さまざまな取引をしてもらうことで、われわれの銀行としての預金や貸出金が積み上がり、収益が上がってくる。これは設立当初から描いていたビジネスモデルだ。本格的に口座が増えてくるのはまさにこれからだ。
自前の与信審査モデルに切り替え
――計画では今2025年度に黒字化を目指していましたが、2027年度に延期しています。
トピックボードAD
有料会員限定記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら