GAFAMから解き放たれた「データ民主化」最新潮流。Snowflake/Databricksが示すデータ×AIの未来

AIの目覚ましい進化は、もはや一部の技術者にとっての話ではない。私たち一人ひとりの働き方、そして企業のビジネスモデルの根底までもが、大きく塗り替えられようとしている。
だが、忘れてはならないポイントがある。それは、AIが動き出すには「燃料」、つまり高品質なデータが不可欠だということだ。今日、データ戦略とAI戦略は、もはや別々に考えることはできない。この巨大な変化の波により、ビジネスパーソンは、新たな時代に適応するための自己変革が求められる時代が到来しつつある。
2025年6月、筆者がいるシリコンバレーで相次いで開催されたSnowflakeとDatabricksの年次サミットは、この潮流の未来図を鮮明に描き出した場だった。

先進的なデータ基盤を手掛ける両社の進化は、かつてAmazonのレコメンデーションやGoogleの広告モデルが業界構造を一変させたような、圧倒的な変革の可能性を感じさせる。GAFAMのような巨大テック企業が独占してきたデータとAIの力を、すべての企業が活用できる時代が始まっているのだ。
過去最大のIPO企業とアメリカ有数の大型ユニコーン
Snowflakeは2012年に創業された、データ基盤市場の巨人だ。クラウド環境に特化したデータウェアハウスの先駆者として市場を席巻し、2020年にはソフトウェア企業として史上最大規模のIPO(新規株式公開)を達成したことでも知られている。
同社が6月2日から5日にかけてサンフランシスコの会場で開催したイベント「Snowflake Summit」では、「Build the future of AI and Apps(AIとアプリの未来構築)」が主題だった。
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