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〈匿名座談会〉肥大化する総合コンサルはDXの救世主か障壁か。大規模ITプロジェクトを次々と受注

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コンサルタントのイメージイラスト
(PIXTA)

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ITシステムの複雑化などにより、2025年以降年間で最大12兆円の経済損失が発生すると指摘されてから7年。生成AI全盛の中、日本企業には守りだけでなく攻めのDXも求められている。本特集では、崖っぷちに立たされた日本のDXの最前線に迫る。

 

[参加者PROFILE]
A氏 戦略系コンサル会社幹部 
B氏 日系SIer会社幹部
C氏 外資系IT会社幹部

事業会社に人材と経験が不足

──大規模なIT(情報技術)プロジェクトの委託先に、大手総合コンサルが選ばれることが増えています。その背景とは?

A氏 発注する側の事業会社に人材と経験が不足している点が大きい。基幹システムの刷新は10〜20年に1度しかなく、担当者が経験を積む機会が少ない。前の担当者が引退していることも多く、経験が蓄積されない。多くの大企業は、システム子会社を持っていてもプロジェクトの企画能力がないから、コンサルに依存している。さらにそれによって、自社のIT人材の能力向上を阻害するという悪循環に陥っている。

B氏 日本企業において、長らくIT部門がノンコアだったことが今日のコンサル依存を招いている。コンサルタントが提案したシステムの実装や運用がそのままプロジェクトに反映される。その結果、DXの主導権が事業会社からコンサルティングファームに移ってしまっていることは大きな問題だ。

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