富士通は本体と子会社Ridgelinezとの”二刀流”で、コンサル強化を目指す。

2025年度末までにコンサル人員を1万人に──。コンサルティング能力強化に向け、国内SIer(システムインテグレーター)で最も野心的な目標をぶち上げたのが富士通だ。単純計算で従業員の12人に1人をコンサルにする大規模な構想となる。
新ブランドは「ユーバンス ウェイファインダーズ」
富士通では、2019年に就任した時田隆仁社長が「IT企業からDX(デジタルトランスフォーメーション)企業へ」をテーマに掲げ、大胆な事業改革を進めてきた。2023年公表の現中期経営計画で「コンサル能力を1万人に拡充」する戦略を示し、2024年2月にはコンサル事業の本格展開に向けた新ブランド「ユーバンス ウェイファインダーズ」を創設した。
足元では、企業が長年利用してきたレガシーシステムを刷新したり、DXを導入したりする需要が拡大。既存顧客の要望に逐一応じてシステムを構築する“御用聞き”から脱し、DXの戦略・立案から実装までを担うビジネスだ。顧客の課題をくみ取って解決するため、最適なシステムを提案するコンサル能力が求められている。
同社のコンサル事業を統括する大西俊介副社長は「(顧客企業の)歴史やカルチャーといった背景も含め、俯瞰的にビジネスモデルを理解し、相手のエグゼクティブと話せる人材が必要だ」と強調する。大胆な数値目標を示したのには、社内に「経営の意志を示す」(大西副社長)狙いもあった。
富士通がとくに期待するのはコンサル拡大による成長戦略加速だ。
この記事は有料会員限定です。
(残り 967文字 です)
【4/30(水)まで】 年額プラン2,000円OFFクーポン 配布中!
詳細はこちらから
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら