人類が目指すべき「自然と調和した世界」の姿 「持続可能な世界」とはどのようなものか?

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未来の都市のイメージ
私たちは自然と調和した都市に暮らし、循環型経済のもと、持続可能な生活を送れる可能性があります(写真:World Image/PIXTA)
《プラネットアース》などの自然番組で知られるデイヴィッド・アッテンボロー氏。氏によれば、過去数十年のうちに人類は地球環境を劇的に変えてしまい、私たちが今すぐに「グリーン成長」や「再野生化」に取り組まねば、人類や地球に未来はないという。今回、日本語版が12月に刊行された『アッテンボロー 生命・地球・未来』より、一部抜粋、編集のうえ、お届けする。

自然界と調和した生活とは?

サステナビリティ革命や、世界の再野生化の推進や、人口の安定化の取り組みを通じ、わたしたちは周りの自然界と調和した生き方を取り戻すだろう。それは個人の生活にはどういう影響を及ぼすのか。

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持続可能な未来の世界では、健康的な代替肉が普及して、植物中心の食生活が主流になるだろう。あらゆることにクリーンエネルギーが使われるようになるだろう。

銀行や年金基金は持続可能なビジネスにしか投資しなくなるだろう。子どもを持つことを選択する夫婦も、多くの子どもを持とうとはしないだろう。

木製品や、食品や、魚や、肉を買うときには必ず、公開されている情報にもとづいて、賢い選択ができるようになるだろう。

ごみは最小限に減るだろう。人間活動から引き続き出るわずかな二酸化炭素は、購入価格に組み込まれて、自動的にオフセットされ、世界じゅうの再野生化事業の資金源になるだろう。

じつのところ、そのような未来になれば、今よりも自然界と調和の取れた生活が送りやすいだろう。

政財界のリーダーたちは、すべての人の環境負荷を少なくするのに役立つ製品の開発や社会の構築を求められるだろう。

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