どこの職場にもいる、「働かないオジサン」――若手社員の不満が集中する彼らは、なぜ働かなくなってしまったのか? 「どこの職場にもいる」ということは、何か構造的な問題が隠れているのではないか? ベストセラー『人事部は見ている。』の筆者が、日本の職場が抱える問題に鋭く迫る。
※ 本連載が、単行本になりました。
『人事のプロが教える 働かないオジサンになる人、ならない人』(税込み1404円)。
働かないオジサンが生まれる構造的な要因を特定し、その要因を避けて何歳になっても成果を出す「4つの働き方」を解明。さらに「働かないオジサンにならない7カ条」もついた、「働かないオジサン」研究の集大成です。
一律的な対応しかできない伝統的な組織
前回、入社年次を中心に社員を一律に管理する方式では「働かないオジサン」には対応できないということを見てきた。それではどうすればいいのだろうか。
先日、総合人材サービス会社に勤める入社3年目の女性社員と会って話した。彼女は、昨年末、仕事の先行きが見えたような気がして、「辞めたい」と会社に申し出たという。すると、上司がいろいろ話を聞いてくれて、最後は担当役員が説得に出てきたそうだ。
そして結果的には、4月に大阪から東京に転勤になって、同じ会社ではつらつと働いていた。「今では元気にやっています」と笑う彼女が働く会社は、従業員数千人の規模だが、若い会社なので、社内には中高年社員はほとんどいないという。
「伝統的な新卒一括採用型の会社では、ここまでの対応はできないな」と思いながら、彼女の話を聞いていた。同じケースなら、せいぜい上司が全力で相談に乗る程度である。
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