悩める人事担当者
長年、メーカーの人事部で働いている知人のA氏が先日、私の元を訪ねて来てくれた。彼は人事制度の設計を担当している。今は部長の補佐役で、部内でも年長の部類に入るが、若い頃にも一時期、同じ仕事を担当していた。彼は、会社が成長・拡大していたときは人事制度の立案・設計もやりやすかったが、社員数が減少傾向になると、人事制度の設計はとたんに難しくなると実感しているという。
人事部内には、人事企画の担当者が2人いる。ひとりは、若手・中堅社員の研修の企画・実施、および管理職への登用選考を担当している。
A氏は中高年担当。具体的には、中高年社員の活性化、出向政策、再雇用制度の定着が専管事項である。喫緊の課題は、まもなく50代になるバブル期に大量採用した社員の今後の処遇である。60歳以降の再雇用社員の職務開発にも悩みが多いという。
彼は、「中高年に愛を込めて」の意味から、人事部内で「(綾小路)きみまろ」と自称していたが、最近は「働かないオジサン担当(笑)」と言われたりするという。今までほとんど行われてこなかった中高年を対象とした研修を、新たに実施する予定なので、私のところに話を聞きに来てくれたのである。
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