「自分の欠点や失敗を隠すのをやめれば、孤独の苦しみは軽くなる」 日々の不安や重苦しさを手放す「不完全主義」という生き方

はかなく予測不能な人生を受け入れれば、日々は生き生きと動きだす(写真:zon/PIXTA)
いつか幸せな未来がやってくると信じて、今は目の前の膨大なタスクを必死にこなしている……そんな日々を送っている人も多いかもしれません。ですが、イギリスで人気の作家・ジャーナリストであるオリバー・バークマン氏は、すべての困難がなくなる日が来ることはなく、人生を不完全でいいと思えた時にはじめて身軽になると言います。
『不完全主義 限りある人生を上手に過ごす方法』より一部抜粋・再構成のうえ、不完全な人生を受け入れて今にフォーカスするための「不完全主義」という考え方についてお伝えします。
人生の困難を解決しなくてもいい
人生をすっきり整理するのは、不可能である。
その事実を悟った先に広がる景色について、これから語りたいと思う。
生産的な人間になるための苦しい努力をやめたとき、思いがけず手に入る豊かさ。
自分にできることなど微々たるものだ(それすらも、必ずやらなければならないわけではない)という事実を認めたとき、ふいに動きだせるようになる、その身軽さ。
はかなく予測不能な人生を受け入れれば、日々は生き生きと動きだす。自分の欠点や失敗を隠すのをやめれば、孤独の苦しみは軽くなる。
人生の困難を解決しなくてもいいのだと思えたとき、重苦しさは消えて、心が自由に解き放たれる。
終わらないタスク、選びきれない選択肢、不確かな未来、悩ましい人間関係―それらを「解決すべき問題」と捉える必要はない。
もっと違った世界の捉え方を探究してみたいと思う。
その生き方を「不完全主義」と名づけたい。
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